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八ヶ岳jomon楽会 会員の声ブログ > 活動の報告 > 北の縄文を旅して  新村優子 

 研修旅行にて、大湯環状列石、三内丸山遺跡、是川縄文館を廻った。
特異な列石、大きな建物跡、太い柱痕、独特の土器、土偶、いずれも初めて目にするものでおおいに好奇心をそそられ、楽しんだ。
大きな建物、石の配列、人力を合わせても、大変な仕事だ。
大陸の青銅器を思わせる土器は薄く、精緻な模様で次の時代に優るとも劣らない。
つやつやとした漆製品は黄金よりも光り輝く。
赤く塗られていた土偶は髪を結い上げ着飾っている。
不思議、不思議の世界である。
家があり、食糧、生活用品があり、衣食住が揃う。この生活を維持するのに、人々は拠り所となるものに支えられて、日々を送っていたのだと思う。
もちろん太陽、月、星、に願い、土偶に祈った祭りは大きな拠り所であったろうが。
子供の手形足形を大切に身に付け、日々、一心不乱に仕事をする。この日常が一番の拠り所ではなかっただろうか。
その結果うまれたのが、精緻な土器であったり、美しい赤い色の櫛や太刀、ツルツルに磨かれた石器である。
作り上げたときの達成感がひしひしと伝わってくる出来栄えである。
共同体のリーダーは一人でなく、神の声を聴く人もいるし、柱を立てる技術を持つ人や、狩猟に巧みな人、等々の共働がうまくいっていたに違いない。
はるか昔の人々と向かい合い、想像の世界を楽しんだ三日間だった。

皆様ありがとうございました。


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