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2019日帰り研修旅行

2019年7月2日「史跡 星糞峠黒曜石原産地遺跡」見学。
縄文時代の黒耀石鉱山跡の一つである150号採掘跡は、2021年の野外展示施設オープンに向けて最後の発掘調査追い込み中とのことで、その現場を見学した。

現場の虫倉山斜面にある採掘跡(横7m、縦22m、深さ3〜5m)は深く掘り下げられ、縄文時代早期の採掘排土がビニール袋に入って高く積み上げられていた。 穴の底には3500年前の土砂崩れ防止の木製構造物も見つかっている。

この辺りの黒耀石は、87万年前の和田峠の噴火によって流れてきた火砕流が虫倉山へ、そしてさらに麓の鷹山川に流れた。旧石器人は川で拾って石器を作り、縄文人は星糞峠へ登り、山の斜面を掘って黒耀石をゲットしたという。

Obsidian黒耀石は火成岩の一種で、急激に冷やされてガラス質になったもの。割ると鋭い破断面を示すので古代人にとっては貴重な道具となった。特に霧ヶ峰一帯の黒耀石は縄文時代のブランド品として日本列島各地に広まっている。

この研修旅行の行きは県道152号線に沿って上之段遺跡、栃窪岩陰遺跡、池の平御座石遺跡などの説明を聞き、帰りは142号線の旧道を走りながら男女倉遺跡、広原遺跡、和田峠の東餅屋遺跡跡、パーライト鉱山の跡、星ヶ塔遺跡の説明を聞きながら黒耀石がいっぱい詰まった頭で家路に着いた。 山本郁子


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